プロジェクト名称
システムズエンジニアリングとMulti-GNSSを含む宇宙技術を活用した農業効率化に関する研究
概要
農業において、適切な間隔かつ配置で苗の植樹を行うことは、収穫量に影響します。特に大規模農業においては、その配置の良し悪しによって生産性が大きく変わって来ます。しかし、起伏や障害物のある大規模な農地で適切な配置で植樹を行うことは容易ではありません。それに対し、このプロジェクトでは、ドローンや地球観測衛星を用いて対象となる農地に関する三次元の地図を作成し、植樹すべき苗の位置(緯度・経度・高度)を算出し、新たにデザインした高精度測位可能な携帯型植樹位置ナビゲーションシステムによって、植樹作業の質の向上、コストダウン、スケジュール短縮を実現しました。マレーシア最大の農業企業であるFELDA Global Ventures Holdingsと宇宙航空研究開発機構、東京大学、マレーシアプトラ大学と連携し、アジア・太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF)のプログラムの一環として課題分析から、システム設計、プロトタイプ実証まで進めており、事業化に向けての実証を行なっています。
実施地域:
Bentong, Malaysia
日吉, 日本
研究成果:
増間智昭,佐藤章博,神武直彦,オイルプランテーションにおける作業効率向上のためのマルチGNSSによる高精度測位を利用した植林支援システムの設計,情報処理学会第78回全国大会,pp.945-946,2016.
Kodaka A., Masuma T., Abd Rasid Mohd Najib Bin, Samad Mohd Naʼaim Bin, Abidin Haryati, Hamamoto K., Kohtake N,, (2017) Spot-based RTK Positioning and User Interface Development for Improvement of Oil Palm Replanting Processes, 31st International Symposium on Space Technology and Science(ISTS), Ehime, Japan.