
世界で様々な面白いことに取り組んでいる方と出会い、ワクワクする未来と出会うきっかけをつくるKITE Global Project。第8回のスピーカーは、タイ・チュラロンコン大学准教授のリーラワット ナット先生です。
ナット先生は、タイの首都バンコクに位置するチュラロンコン大学で准教授を務め、研究と教育に取り組まれています。専門は防災情報学で、東京工業大学で博士号(工学)を取得されました。KITE Global Projectを主催する神武直彦研究室ともつながりが深く、2023年春から慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)で招聘教授を務めていらっしゃいます。今回は、ウェビナーで通訳を務めた、KITE Global Projectメンバーの大野友がインタビューを行いました。
子どもの頃からアニメドラえもんなどの日本文化に親しんできたナット先生は、コンピュータを専門的に勉強するためにタイ・タマサート大学に進学しました。卒業後はタイの中央銀行でシステムアナリストとして働かれ、技術を使いこなせるだけではなくて、何のためにそれを使うのか、ということが大事だと気付き、科学技術が進んでいる日本で学ぶことを決意し、タイの有名教授を数多く輩出している東京工業大学に留学しました。博士号(工学)を取得後、東北大学で助教として研究に取り組みました。タイに帰国後、チュラロンコン大学工学部の准教授として「災害リスク管理情報システム研究室(DRMIS)」の代表を務め、災害発生時にも地域で行われている活動をいかに継続させるかを研究する日本とタイの共同プロジェクトで、現在慶應SDMと連携しています。

●アニメ・ドラえもんなど、日本文化に親しんでこられたナット先生
(写真はナット先生提供)

●プロジェクトで得た研究成果を発表している様子
(写真はナット先生提供)
タイと日本をはじめ、世界を舞台に活躍するナット先生。話し方や物事の決め方など、常識が違う人同士で仕事をするのは、大変なことも多いそう。それでも力を合わせることで、災害が起きたときの救助や感染症の予防など、世界中で人の役に立つ仕事をすることができる、と話しておられました。そのためには、自分の考えを伝えるだけではなく、相手の立場に立って理解しようとすることがとても大切だとお話しされていて、それは日本でも、そして普段の生活でも大切なことだと感じました。
ウェビナーでは、子ども時代の思い出から日本での学び、そしてこれから描きたい未来をお話しいただきます。タイと日本の違いや似ているところ、日本で学んだこと、そして皆さんに伝えたいことなど、盛りだくさんの内容です。インタビューをしていて、ナット先生のような方と国を超えて協力することで、世界に日本の魅力を伝えたり、日本がもっと世界に貢献できるようになるのでは、と感じました。是非、ご覧ください。
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