Sensing & Design Lab. SPECIAL SITE

OB/OGのご紹介

【8期】2019年秋修了

奥田 知之

おくだ ともゆき

空間情報事業を行う企業に勤務しながら2015年慶應SDM修士課程に入学し、2019年秋に修了。AI技術の道路検査へ応用するための研究開発、業務適用、業務管理、報告書作成等を行う。例として、ひび割れ抽出モデル、マンホール抽出モデルなど。現在、AI技術の半導体検査用電子顕微鏡への応用等に従事している。

研究タイトル

「舗装劣化予測高精度化のためのリカレントニューラルネットワークを用いた予測手法の構築」

研究の概要

国、地方公共団体は良い状態の道路を維持するために調査を行い、調査結果を基に、調査後の舗装の劣化を考慮して補修・更新等の維持管理計画を立てる。その際に劣化予測モデルが必要になる。本研究では再帰型深層学習モデルを使って、舗装の劣化予測を行う手法を構築し、インタビュー、シミュレーションによりその有効性を検証した。

SDM的ポイント

研究を開始した当時は深層学習の有用性がそれ程認められていなかったため、ゼロから独学で始めた。色々と反対もある、従来やっていなかった新しいことが始められたのは、SDMでの研究だったことも1つの要因である。また、当初は有識者へのインタビュー・シミュレーションまで行うことを想定していなかったが、博士論文の審査請求後、そこまで行わないと本当の有用性を証明できないという指摘を受け実施したこともSDMらしさだと思う。本当に有用性のある物を開発していく必要があるという思いを強くした。

慶應SDMで学んだことが
今の自分にどう役立っているか

1つ目は、人に相談する事の大切さを学んだ。私はそれまで人に相談する事が苦手で、自分の力でなんでも解決したい気持ちが強く、抱え込む傾向が強かった。しかし、神武教授からよく「相談して」と言っていただいたおかげもあり、徐々に色々な人に相談することができるようになった。問題を相談する場合には、その負担を相手と共有する事で気が楽になることがわかった。
2つ目は、理系の世界で生きてきた私には、そうではない人たちの考え方自体がとても新鮮であった。幅広い人たちに自分の研究、ひいては自分自身を理解してもらうにはどうすれば良いのか、よく考えるきっかけとなった。
3つ目は、独学で始めた深層学習及びPythonを使う技術を自身の強みとすることができ、今後のキャリアでもとても役に立つと感じている。

OB/OG 一覧にもどる