OB/OGのご紹介

【12期】2020年春修士課程修了
2021年秋博士課程入学
成田 忍
なりた しのぶ
青森県出身。マーケティング・PRコンサルタントを経て、現在はEd-tech系ベンチャーのInstitution for a Global Society株式会社の経営に参画。IGSでは、多様かつ公正な能力・資質評価を実現するために、誰もが持っているバイアスの可視化と補正による評価システムの開発や事業開発を担当。小学生から社会人に至るまでの能力評価データをもとに、個別最適化された学習支援やキャリア支援の実現を目指している。
研究タイトル
「小学校高学年での共同学習で発言の偏りを減少して個人の発言量を増加させるグループ編成システム」
研究の概要
小学校高学年を対象とした共同学習の学習効果を高めることを目的に、グループ活動時の個人の発言量の偏りを減少させ、個人の発言量を増加させるためのグループ編成システムを設計し評価した。結果は、全ての共同学習での有効性は確認できなかったが、児童の興味関心を探求する学習形態である探求学習において、グループ内の発言量の偏りを減らし、児童の発言量を増加させ、特定の児童の活躍に偏らない共同学習を実現させる可能性が示唆された。
SDM的ポイント
教員へのアンケートやインタビュー、グループ学習の観察を通じて、グループ学習時のグルーピングのニーズやユースケースを分析し、学校現場で教員が導入可能なシステムを設計。特にコンテクスト分析を丁寧に実施したことで、本研究で解くべき課題と今後の研究でアップデートすべき課題を明確に示すことができた。
慶應SDMで学んだことが
今の自分にどう役立っているか
常に俯瞰と多視点を持つこと、システムの境界線を明確にするという思考が叩き込まれたことで、複数部門に渡るプロジェクトの進行や問題解決、人事評価の指標作りに対する考え方や取り組み方が明らかに変わったと思います。また、学校向けの教材を作る上でも、システムデザインの要素を入れることで、中高生の視座が上がることを実感しています。
近況報告