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【8期】2016年春修士課程修了

増間 智昭

ますま ともあき

東京都練馬区出身。電気通信大学情報理工学部でコンピュータサイエンスを学んだ後に慶應SDM修士課程に入学、修了。現在はシスコシステムズ合同会社にて、ネットワークエンジニアとしてIoTなどネットワーク技術を活用して企業や病院、教育機関のデジタル化やビジネス開発を支援。幼少期からボーイスカウト活動を続けており現在は高校生年代の指導者を務めるほか、慶應義塾大学のジュニアドクター育成塾Keio Wizardのメンターを担っている。

研究タイトル

「プランテーション作業効率向上のためのRTK-GNSS高精度測位を利用した植樹支援システムの設計と評価」

研究の概要

近年、食用だけでなく燃料用としても需要が高まっているパームヤシを生産するマレーシアのプランテーションにおいて、苗の植樹を支援するシステムを設計、構築した。広大なプランテーションでは、起伏や障害物の影響により、従来のロープを用いた手法では適切な植樹位置決めが難しく、生産量の低下が課題となっていた。そこで、RTK−GNSS高精度測位やリモートセンシングを用いることで適切に苗の植樹を実現するシステムを実現し、クオリティやコスト、スケジュール短縮の観点から有用であることを確認した。

SDM的ポイント

オブザベーションやフィールドワークの手法を用いてパームヤシの従来の植樹方法における課題や現場作業員のニーズを分析して、新たな手法やシステムのデザインを行った。またプランテーションの現場作業員だけでなく、共同研究先である現地企業の研究者など多彩なステークホルダーがいる中で、綿密なコミュニケーションを取ることで時間をかけて連携を深めた。

慶應SDMで学んだことが
今の自分にどう役立っているか

慶應SDMの重要な考え方の一つに「木を見て森を見る」というものがあります。様々な要素や概念、人が交わるこの世の中において、一つ一つの要素を丁寧にしっかりと見つつも、視野を広げて要素同士の繋がりや関係性を見ることの重要性を学びました。私が仕事をしているITの世界はついプロジェクトの期間や目の前にある技術や製品そのものに視野が狭まりがちですが、技術を使って実現したい世界観や他の要素との関係性などを忘れずにしっかり考えるよう意識しています。また、SDMでは私のように学部を卒業した学生や社会人学生、留学生など多様性あるメンバーでのコミュニケーションも多くあり、外資系企業で仕事をする上でこの経験はとても役に立っています。

近況報告

仕事でお客様先の屋上にLoRaWANというIoT向けの通信システム用のアンテナを設置しているところです。SDMの研究では、共同研究先の方々とのリレーション構築の大切さを学びましたが、仕事でもお客様とプロジェクトの目標に向かってワンチームになれるよう心がけています。
東京2020オリンピック競技大会のボランティアに参加しました。海の森水上競技場で開催されたカヌー競技で、カヌーにGPSを設置する担当でした。ドイツから来たOMEGAのメンバーを中心に様々な国籍やバックグラウンドの10名での活動はコロナで1年以上ほとんど出歩けない中でとても刺激的でした!試合に出る直前の選手と会話したりとなかなかできない経験だと思いますので、大変な状況下でも頑張って参加して本当に良かったです。そしてGPSとの縁を感じました…笑
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