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【10期】2018年度春修士課程修了

神田 隆史

かんだ たかし

富士通株式会社へ入社後、主に携帯電話のネットワーク事業に従事、一時NTTドコモにも在籍。製品設計・検証、新規事業立ち上げなどを行う。SDM修了後は、5Gの新規事業の立ち上げに従事。ベンチャー企業・地方自治体等との協働プロジェクトを多数抱えながら、5GMF(第5世代モバイル推進フォーラム)の主査、総務省地域情報化アドバイザーなども務める。IT企業には技術進化と技術維持の間にあるギャップや矛盾に向き合い、それを埋めていく取り組みが必要と考え、修士研究をベースとした新規事業の立ち上げも推進中。

研究タイトル

「技術進化による通信切断を回避する異種無線規格変換システムの設計と評価」

研究の概要

企業は新しい技術の提供により、社会課題解決に貢献している一方、古い技術の提供は廃止している。本研究では技術進化への追従が難しい開発途上国などの地域において、公衆衛生や農業など市民の生活や発展を支える通信サービスを技術進化に影響されずに、どのように使い続けられるようにするか、提案と設計、評価を行った。

SDM的ポイント

社会生活を通して自分が感じた疑問を起点に、システムエンジアリングプロセスにて要求分析、検証・妥当性確認を行った。本研究は修論としての素材ではなく、社会実装を想定し、開発途上国でも入手、展開可能なコンポーネント利用を重視した。また、テクノロジーだけではなく、制度や普及条件などの社会実装における課題についても多様化関係者と議論した。

慶應SDMで学んだことが
今の自分にどう役立っているか

エンジニアとして長年仕事をしているため、システムエンジニアリングアプローチはなんとなく理解していたが、SDMで体系的に学ぶことにより、各プロセスの意味を理解し、自信を持って仕事が出来るようになった。また、オープン・イノベーションが重視される時代、5Gという技術的な仕事でも非常に多様な人と関わることになり、さまざまな業種、年代、国の人が集まると、バックグラウンド、言語、考え方も違い、必ずギャップが生まれる。そういう多様な人たちと一緒に仕事をする時、SDMで学んだアプローチを活用すると「あら不思議、あっという間に素敵なビジネスが生まれます」とはならないが、共同作業がしやすい環境が整い、とても気持ちよく仕事ができている。

近況報告

新型コロナ後、リモートワーク中心の生活です。私と一番長い時間を過ごしているのが2頭の愛犬。仕事の息抜きに遊んでもらっています(笑)。時々、オンライン会議に割り込んで入ってきて、場を和ませてくれています。写真はカフェでの一コマ。癒やされます。
デザインプロジェクトでは横浜マリノスのプロジェクトに携わり、苦労も多かったですが、サッカー観戦の面白さに気づきました。現在、マリノスではなく(笑)、川崎フロンターレを応援中!観戦する度にDプロの苦しさやインサイトが出る瞬間の感覚を思い出します。
まるでテレビショッピングのような絵ですが、日本IBM役員との対談撮影の写真です。過去の富士通との関係を知っている方は、びっくりするかもしれませんね。世の中オープン・イノベーションですから、SDM的アプローチで過去も乗り越え、さまざまな人と協力して、実用的なソリューションをスピーディーに提供していきます!
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