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OB/OGのご紹介

【12期】2020年春修士過程修了

服部 昂

はっとり たかし

埼玉県出身。千葉大学大学院修了後、新卒でライオン株式会社に研究開発職で入社。その後新規事業開発部門への異動をきっかけに慶應SDMへ入学・修了。現在は、ライオン株式会社を出向し、株式会社リアコネを創業。日用品・化粧品・加工食品等の業界で発生している未使用製品の廃棄は年間数千億円規模にのぼり、業界の課題である。この問題を解決するためのサービス開発に取り組んでいる。ステージはシード期。

研究タイトル

「消費財を対象にした買い物行動改善のための家庭内在庫可視化システムの設計と評価」

研究の概要

日用品メーカーでの開発業務に従事していた際に消費者インタビュー等を多く経験したが、その際の買い物における問題点として買いすぎ、買い間違いがあることがわかった。この問題の解決をコンセプトに研究を実施。消費財を対象にした買い物行動を改善し買いすぎを抑制することを目的に、消費者の家庭内在庫可視化システムを設計し評価した。今、自宅にどんな消費財がどれくらい存在するかを可視化することにより買いすぎ抑制への有効性が示唆された。

SDM的ポイント

消費者への繰り返しのインタビューを通じて、必要以上の商品の買いすぎが生じてしまう要因として「スーパー等の外出先で記憶に頼り買い物をしていること」「在庫状況を把握することに手間をかけたくないこと」を特定した。この結果をもとに、消費者の購買情報をインプットすることで、システムが残量を算出し、その残量を消費者がいつでもどこでも確認できるシステムを設計し、本問題への解決策を示した。

慶應SDMで学んだことが
今の自分にどう役立っているか

「あらゆる事象は複雑に関係しており全体最適が必要である」ということを体感をもって学べました。私が関わっている消費財業界は戦後の効率化を重視した大量生産・販売方式からのアップデートが必要だと感じています。SDMでの研究では消費者の買い物行動という部分にフォーカスしましたが、現在は事業を通じて消費材業界全体の課題解決に取り組んでおります。日々事業立ち上げに悪戦苦闘しておりますが、「俯瞰した視座で全体最適を考える」というSDMでの学びが役立っています。

近況報告

出向企業制度を活用し業界の課題解決に取り組んでいます。
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